山十設計社看板

先日、星居社の髙田氏にデザインと制作をお願いしていた山十設計社の看板が完成しました。

看板には、コンセプトがあります。

1 栃木県産の木材を積極的に取り入れ、木に特化したブランドイメージを高める。

2 大工が木造建築で使用される鎧張りの技法を施す。

3 屋号紋や文字は鍛造職人が制作する。

4 在来種であり壬生町の地域性植物とされるスイカズラを植栽する。

これらを実行することで、風土に根差した「ものをつくること」の魅力、「手仕事」の素晴らしさを看板を介して表現し、地域の景観に寄与しながら、地域内で生産と消費の循環を生み出し、職人の雇用確保、技術の継承に繋げていくこと。

これが看板の定義であり、山十設計社が目指していくものです。

木部は耐候性を優先して塗りつぶしの塗装に。今は真鍮と近い色だけど、時間経過と共に真鍮は色濃くなり、木部は徐々に退色して木目が浮き出てくる。日々の経年変化を愉しめるのも素材がもつ魅力の一つです。

黒土でほんのりマウンドにした足元は在来種の野芝を張り、同じく在来種でツル性植物のスイカズラは支柱の近くに植栽。ぐんぐんツルを伸ばし、次第に看板を覆っていきます。

看板の角には大谷石のベンチを据えました。一見するとベンチに見えるけど、実は古いかまどの縁石。たまたま立ち寄った古道具屋で、対のない縁石を発見した時ピンときて、ベンチに生まれ変わりました。

看板という用途以外に、ご近所さんとお茶飲みしたり、子どもたちが集まる交流の場になれば幸いです。

携わって頂いた方々に心より感謝申し上げます。


デザイン・制作・植栽 / 星居社 髙田 英明

屋号紋・文字デザイン / 澤デザイン室 上澤 裕一

屋号紋・文字制作[ 真鍮 ] / canutia 中澤 恒夫

木材[ 桧 ] / 無垢杢工房イケダ

ベンチ [ 大谷石 ] / 古道具あらい 荒井 正則

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