漆喰とタイル

壁と天井の漆喰塗りが始まる。

漆喰の原料は、佐野市葛生地区で採掘される消石灰。

大谷石と同様、栃木県で採れる建築素材の一つ。

漆喰を塗るときは、いつも建主に立ち会って頂き͡コテの表情を決めてもらう。

今回は、コテを引いた跡がほんのり残る表情に。

白い漆喰との対比で、造作家具が引き立つ。

電車が見える西側の窓は、小さめにして西日が入るのを抑えている。

たたみ上げたブラインドを隠す窓上の懐。

トイレの床は、六角形のモザイクタイル。

汚れが目立たぬよう、目地はグレーに。

トイレの腰上は、コテの陰影が浮かび上がる漆喰。

腰下は光沢のあるタイルを貼り、拭き掃除がしやすいように。

漆喰と馴染むよう、目地は白にした。

仕上にシンプルな素材を組み合わてゆくと、空間もシンプルさが増してくる。

主張しすぎることなく、珈琲やコーヒーを愛する人々が主役になるように。

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