設計図
構造、工法、仕様、素材、ディテールなどについて、星居社の髙田氏と手書きの詳細図を交わしながら、ひとつひとつ綿密な打ち合わせを重ね、意志や意図を互いに共有してから実施設計が始まりました。
実はこの手書きの詳細図、私が書いたものではなく、すべて髙田氏が書いたものです。
誰のクライアント?みたいな小さい話は置いといて、つくり手みんなが同じ志し、同じベクトルでゴールを目指す方が、良い仕事ができると思います。
既に図面が完成していて、その通りにつくってよ!みたいな上意下達と、施工者と設計者がどうやったら良い家になるだろうね?って、膝を突き合わせて生まれた図面に上意下達なんてありません。
少し話は変わりますが、独立してから一軒あたりの図面枚数が増えました。
図面にはつくるための説明書という役割以外に、金額を弾き出す大切な役割があります。
見積のときに図面が揃ってなくて、着工してから図面がどんどん上がってくるようではつくり手は困ります。
図面の修正が山盛りになろうとも、つくり手に正々堂々と見積をお願いしたいので、しっかり図面を用意します。
最低限の図面で後は現場でドラマチックにつくる!もひとつですが、「なるようになる」と「なるようにしかならない」は紙一重かもしれません。
図面の枚数って賛否両論ありますが、伝える側の設計者、つくる側の施工者、互いに納得する内容が良いと思います。
話は戻って、ディテールにこだわった窓枠などが現場に入りました。
暮らし手、つくり手みんなの想いをかたちにした分厚い設計図に、ブックカバーを掛けて今日も現場監理。
むぎまるの家|2022年4月14日